長崎高齢者ホーム火災「建物に構造的欠陥多数」
◆長崎高齢者ホーム火災「建物に構造的欠陥多数」
今年1月に火災で入居者7人が死亡した長崎県大村市の認知症高齢者グループホーム「やすらぎの里さくら館」の建物について、日本グループホーム学会(室津滋樹代表)は13日、構造上の欠陥やずさんな施工個所があったと発表した。学会は建物を独自調査し、「高齢者の安全に細かく配慮したとは思えず、コスト優先で建てられた印象がぬぐえない」と指摘している。
さくら館の施工は、耐震偽装事件で捜査対象になっている木村建設(熊本県八代市、破産手続き中)の系列会社が担当。外壁や内壁の一部には、総合経営研究所(東京都千代田区)が普及を図っていた新工法「AAB工法」が採用されていた。
学会は、障害者や施設関係者らでつくる団体。一級建築士などによる調査委員会を設け、3月21日に焼け跡を調査した。
学会によると、延焼防止のため天井と屋根の間に設けられた防火区画壁の一部に、設計図面と異なる木造の下地が使われていた。図面では軽量鉄骨を下地としており、図面通りなら、延焼を遅らせることができた可能性があるという。
また、火災とは直接関係ないが、居室の窓枠の鉄筋コンクリート壁に幅20センチの穴が開いていたことが判明。そのほか鉄筋がむき出しになっていた個所もあり、建物の強度に問題があった可能性もあるという。
AAB工法は、建築時に鉄筋コンクリートを流し込む発泡ポリスチレン型枠をそのまま壁として利用するため、コンクリートが十分充填(じゅうてん)されなくても気づきにくい欠点があるという。火災で型枠が燃えて施工ミスが明らかになった格好だ。
室津代表は「300平方メートル以下のこうしたグループホームの建物に、特別な安全基準は設けられておらず、きちんと整備すべきだ」と話し、今後、厚生労働省や消防庁に基準づくりを働きかけていく考えを示した。
TITLE:Sankei Web 長崎高齢者ホーム火災「建物に構造的欠陥多数」(04/13 20:33)
DATE:2006/04/13 23:36
URL:http://www.sankei.co.jp/news/060413/sha090.htm
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