在宅介護者:4人に1人が「抑うつ」状態…厚労省研究班
◆在宅介護者:4人に1人が「抑うつ」状態…厚労省研究班
在宅で介護を担う人の4人に1人が、うつ病の代表的な症状である「抑うつ」状態にあることが、厚生労働省の研究班による調査で分かった。高齢者が高齢者を介護する「老老介護」の場合、介護者の約3割が「死にたいと思ったことがある」と答えた。研究班は「在宅介護の推進には、介護する人の心のケアが欠かせない」と指摘している。
調査は昨年6月、「介護者の健康実態に関するアンケート」として実施。民間の在宅介護支援サービスの利用者約5万1000人を対象に行い、8486人が回答した(回収率17%)。65歳以上の高齢者が59%と約6割を占め、高齢化社会の進展の中で、老老介護の現実が浮かんだ。
◇約3割が「死にたい」
現在の心の健康状態を「健康」「まあ健康」「やや不調」「不調」の4段階で尋ねたところ、65歳を境に「不調」が急増し、「やや不調」と合わせると4割を超えた。75〜84歳では48%が「心が健康ではない」と感じていた。
うつ病傾向を見る国際的な指標「自己評価抑うつ尺度」(SDS)を使ってさらに詳しく調べたところ、全体の23%が軽度から重度の「抑うつ状態」だった。65〜74歳が最も高く27%に達した。
また、「死んでしまいたいと思ったことがある」(「少しある」を含む)と答えた介護者の割合も、65歳以上で約3割にのぼった。65歳未満では2割前後に過ぎなかったが、10ポイント近く上回った。
しかし、実際にうつ病の治療を受けている人は、全年代を通して3%台と少なかった。
主任研究者の保坂隆・東海大教授(精神医学)によると、SDSで「抑うつ状態」と判定される割合は通常、健康な人の2〜3%、がん患者で約20%程度という。
うつ病は退職、引っ越しといった環境の変化や、強いストレスに長期間さらされることが引き金になる。薬で完治するが、適切な治療を受けないままだと自殺につながる可能性もある。
保坂教授は「介護者はある意味で自殺のハイリスクグループといえる。孤独になりがちな介護者を、地域ぐるみで支える仕組みが必要だ」と指摘する。
TITLE:在宅介護者:4人に1人が「抑うつ」状態…厚労省研究班−今日の話題:MSN毎日インタラクティブ
DATE:2006/04/30 23:34
URL:http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20060501k0000m040073000c.html
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