グループホーム:「成年後見制度」利用は低水準
▲情報源:毎日新聞
★URL
http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/wadai/news/20050326k0000e040062000c.html
◆グループホーム:「成年後見制度」利用は低水準
グループホームで暮らす認知症(痴呆)の高齢者や障害者をめぐる権利擁護
について国民生活センター(東京都港区)が全国調査したところ、成年後見制
度を利用している人がいるホームは高齢者19.5%、知的障害者5.7%、
精神障害者3.5%と低い水準であることがわかった。高齢のホームでは介護
保険から1人当たり24万〜26万円の支給を受けながら、さらに多額の自己
負担を課しているところも多かった。重い自己負担を強いられる一方で、権利
擁護からは遠ざけられている実態が浮かんだ。
グループホームは、隔離された入所施設や特養ホームでのプライバシーのな
い生活ではなく、障害者や高齢者が街で暮らすための受け皿として急増してい
る。だが、2月に石川県のグループホームで女性(84)が職員に殺害される
事件が起きるなど、判断能力にハンディのある利用者への権利侵害が問題にな
っている。
調査は全国の高齢・知的・精神障害のグループホーム計5670カ所を対象
に実施され、3461カ所(61.0%)から回答を得た。これだけ大規模な
調査は初めて。
調査結果を分析したところ、外部の人のチェックを受ける「第三者評価」制
度の実施は、義務付けられている高齢者ホームでも69.0%にとどまり、義
務付けられていない知的と精神障害者のホームではわずか2.7%だった。成
年後見制度は、利用している人がいる高齢者のホームは19.5%あったが、
ほとんどは「利用者は1人だけ」で、知的・精神障害のホームも同様だった。
第三者評価と並んで、外部の人が定期的に利用者の苦情を聞いたり権利侵害
についてチェックするオンブズマン制度については、受け入れているホームは
高齢14.6%、知的障害13.5%、精神障害8.5%。
一方、高齢者のホームは重度高齢者(要介護度5)で毎月25万8300円
が介護保険から支給されるが、それ以外に食費や家賃などの自己負担を毎月
15万円以上徴収している所が、全体の2割に上った。さらに、利用者から「
入居金」を徴収している高齢者のホームは24.3%あったが、返還について
契約書に記載しているのは約半数に過ぎなかった。
■ことば=成年後見制度
認知症や知的障害などで判断能力が不十分な人を保護するため、財産管理や、
契約行為やサービスのチェックなどの身上配慮を親族や第三者が後見人として
代行する制度。介護保険制度の実施に伴い00年4月に導入された。本人や親
族、市町村長の申し立てを受け、家庭裁判所が後見人を選任する。事前に本人
が後見人を指定しておくこともできる。
■利用者擁護の充実を
障害や認知症(痴呆)になっても住み慣れた地域で暮らそうという「ノーマ
ライゼーション」の理念を実現するため、少人数の障害者や高齢者が職員に支
援されながら一緒に暮らすグループホームは急増している。しかし、密室での
権利侵害の危険性に対して無防備であることが、国民生活センターの全国調査
で浮き彫りになった。
認知症の高齢者のグループホームは介護保険導入前の00年3月には全国に
266カ所だったが、今年1月現在で6000カ所を超える。5年間で20倍
以上、国の計画を大幅に上回るペースでつくられてきた。定員は5人以上9人
以下だが、これを1ユニットとして、2ユニットまで併設が認められており、
最大で18人が暮らすホームも多い。
支援費(税)から事業費が支給される知的障害のホームは、重度障害者が4
人暮らしの場合に1人当たり13万1470円が支給されるが、介護保険から
事業費が出る高齢者のホームでは「要介護度5」の場合、1人につき25万8
300円が支給される。利用者が24時間ホームに滞在する高齢者と、昼間は
職場や通所施設に出かけている障害者では事情は異なるが、事業者にとっては
高齢者のホームの方がはるかに事業費は多い。また、利用者の自己負担も、知
的障害者は月に5万円前後が多いが、高齢者では13万円前後が多い。高齢者
のホームを運営するのは社会福祉法人やNPO法人だけでなく、株式会社や有
限会社も認められているのが特徴だ。
ある高齢者のグループホームの事業者は「大勢の痴呆のお年寄りを室内に閉
じ込めて放置しているような悪質なホームも多い。『アパート経営よりもうか
る』などとうそぶいている」と語る。本当のノーマライゼーションの受け皿に
なるためには、利用者の権利擁護を充実することが不可欠だ。
解説:グループホーム調査 利用者擁護充実を
http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/wadai/news/20050326dde007040063000c.html
障害や認知症(痴呆)になっても住み慣れた地域で暮らそうという「ノーマ
ライゼーション」の理念を実現するため、少人数の障害者や高齢者が職員に支
援されながら一緒に暮らすグループホームは急増している。しかし、密室での
権利侵害の危険性に対して無防備であることが、国民生活センターの全国調査
で浮き彫りになった。
認知症の高齢者のグループホームは介護保険導入前の00年3月には全国に
266カ所だったが、今年1月現在で6000カ所を超える。5年間で20倍
以上、国の計画を大幅に上回るペースでつくられてきた。定員は5人以上9人
以下だが、これを1ユニットとして、2ユニットまで併設が認められており、
最大で18人が暮らすホームも多い。
支援費(税)から事業費が支給される知的障害のホームは、重度障害者が4
人暮らしの場合に1人当たり13万1470円が支給されるが、介護保険から
事業費が出る高齢者のホームでは「要介護度5」の場合、1人につき25万8
300円が支給される。高齢者と、障害者では事情は異なるが、事業者にとっ
ては高齢者のホームの方がはるかに事業費は多い。また、利用者の自己負担も、
知的障害者は月に5万円前後が多いが、高齢者では13万円前後が多い。高齢
者のホームを運営するのは社会福祉法人やNPO法人だけでなく、株式会社や
有限会社も認められているのが特徴だ。
ある高齢者のグループホームの事業者は「大勢の痴呆のお年寄りを室内に閉
じ込めて放置しているような悪質なホームも多い。『アパート経営よりもうか
る』などとうそぶいている」と語る。本当のノーマライゼーションの受け皿に
なるためには、利用者の権利擁護を充実することが不可欠だ。
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